読了の向こう側に一体何があるのか

名著読了後の世界が知りたくなった主婦のブログ

山田詠美『A2Z』

 

A2Z (講談社文庫)

A2Z (講談社文庫)

 

 

読み始めました。
私の最も敬愛する作家である江國香織が最も敬愛する作家の一人である、山田詠美著『A2Z』。

なんと解説が江國香織様なのです。
もう、それだけで、その事実だけで530円の価値をとっくに超過してます。
買いです。
そしてその江國香織が解説で書いている、

 

「A2Zはまったく大胆な小説で、ほとんど解剖学的と言える」

 

という一文。
これを読んだ時、『放課後の音符』を思い出した。
今日もそうだったけど、山田詠美を読むときはなぜかいつもコメダに居て、あの時座ってた席まで思い出して、
「あ!何これ私の心説明された!」と興奮して立ち上がりたかったけど、なんとか座り直すに留まったあの日。
好きになった人が私じゃない誰かを好きになる瞬間の描写の鮮やかさに、内心ひれ伏すしかなかったあの日。

 

この小説の主人公はあの瑞々しい中学生たちではなく、35歳、出版社勤務、既婚の女性。彼女と夫のそれぞれの不倫をテーマに、恋愛、友情、夫婦の人間関係、男女関係を問いかける内容。
問いかけつつも、山田詠美がどんどん解剖する、という。

ワクワクしちゃって。
今のところ、不倫にありがちな悲壮感的な重苦しさは皆無なんだけど、後半まで無いってことは絶対無いもの。
この流れで後半の悲壮な描写をどう書くのかな?
悲壮な展開って決めつけるのもアレだけど…

 

楽しみなので今日は寝ます。
一日で読み切るにはもったいない(*´-`)